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ナショナルフラッグも民営化?インドの航空会社事情

      2018/07/03

インドで日本企業の進出支援を行っている公認会計士の野瀬大樹です。
インドの最新情報を現地の目線からお届けしています。

本日はインドの航空会社事情についてお伝えします。

2018年中には国営の航空会社が民営化

先月、経営不振に陥っている国営のエアインディアについて、政府がその株を売却(民営化)する方針が伝えられ、その後も状況が二転三転する事態となっています。

売上高は約2,200億ルピーに対して、最終損失が580億ルピー程と、予想通りの厳しい経営状況なのですが、民営化することによりサービスの質が向上し売上が伸びることが期待されています。

ただ子会社やSPV(特別目的事業体)も含めると、その負債は総額5000億ルピーとも言われており、国内シェア12%、国際線のシェア17%というポテンシャルを考えても、入札時にどの程度の価格が付くのかは不透明な状況です。

政府は76%の株を民間に売却し、残りの24% は保持する方針を発表しており、売却を12月末までには完了させるつもりですが、その過程と結果に注目が集まっています。

インドで存在感を増すLCC(格安航空会社)

さて、そんなインドの民間航空機事情ですが、道路や鉄道のインフラに未整備も相まって、インドで仕事での都市間の移動は基本的に飛行機になります。私も南インドなどへの出張へ行く際はすべて飛行機を利用しています。

ただその場合でも利用するのはいわゆる「LCC」です。お財布の紐が固いインド人のマインドにマッチするのか、インドには多数のLCCが存在します。代表的なものがInidGOGoAir, SpiceJET, あたりでしょうか。最近はVistaraなども少しだけ高級感を出して他の航空会社と差別化を図っていますが価格帯としてはLCCに分類してよいと思います。

ウェブチェックインが一般的で、老若男女ほとんどの乗客がスマホでチェックインを済ませ、スマホ画面を地上係員に提示して搭乗口に入る光景は、日本よりも数段進んでいる印象があります。

価格は2~3週間前に予約すればデリーから各主要都市への往復で10,000ルピー程度とかなりお得になっています。

ただ、そこはインド、遅延は非常に頻繁に生じますし、場合によっては欠航もあります。特に冒頭のエアインディアの国内線は遅延や結構が多いので有名で、今回の民営化により少しでもその問題点が改善されると良いですね。

インドは旧ソ連と非常に仲良くしており、社会主義的な政策をとっていた時期があるため今回のエアインディア以外にも非効率なまま残された政府系企業がまだまだ多く残っています。逆に考えると、まだまだ成長や改善の余地があるセクターが多いとも言えるので、その試金石としても今後のエアインディアの行方には注目です。

まとめ

ナショナルフラッグのエアインディアが2018年中に民営化の見通し。
インドはビジネスの国内移動は飛行機が中心。特に低価格のLCCはどんどん市場を伸ばしている。

【プロフィール】
野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士

大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。

事務所HP:http://in.nacglobal.net/

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