日本企業の与信・債権管理を総合的に支援する弊社(三井物産クレジットコンサルティング)がお届けする海外企業信用調査レポート解説シリーズの第5回です(第1回ACPレポート編)(第2回コファスレポート編)(第3回エクスペリアンレポート編)(第4回D&Bレポート編)。
今回は、最近、新たに日本でレポート提供を開始した「クレディセイフ海外企業情報レポート」の特徴や活用方法についてご紹介いたします。
▼目次
クレディセイフ海外企業情報レポートの特徴は?
「クレディセイフ海外企業情報レポート」は、英国の欧州系信用調査会社「Creditsafe」の日本法人である株式会社クレディセイフ企業情報が提供するレポートです。
2017年7月現在で、200ヶ国超・2億4,000万件以上の企業情報を保有しています。
「クレディセイフレポート」の特徴は、データベースが充実しており、北米・欧州・アジア・等の多くの国の企業レポートを、オンラインですぐに閲覧できる点が挙げられます。もちろん、全ての企業情報が格納されているわけではありませんが、データが無い場合や古い場合には新規調査も対応可能です。
また、レポートの種類は、「フルレポート(英語)」と与信管理に必要な情報が集約された「基本レポート(日本語)」の2種類から選択が可能で、英語レポートに不慣れな方にもお勧めできます。
利用料金は、顧客ごとに異なりますが、年間契約で所定の契約金を支払うと、一定件数まで取得し放題という方式が多いようです。
クレディセイフ海外企業情報レポートで収集できる情報は?
国によって、収集可能な項目や情報量に差がありますが、基本的には下記のような内容が含まれます。
- 企業概要(基本情報、格付け、支払情報、与信限度額等)
- 公的情報(登記等)
- 取締役/株主情報
- 財務諸表(最大3期)
- イベントヒストリー(社名変更、役員交代の履歴など)
- 企業グループ構造(グローバルな子会社、関係会社の有無)
- ダウンロード履歴(レポートの照会件数推移)
国によっては、支払遅延情報や業種別の支払情報、企業情報レポートの検索件数などが提供されるところもございます。
クレディセイフ海外企業情報レポートの活用方法とは?
○支払遅延日数(DBT)をチェック
例えば、アメリカの場合、非上場企業(Private Company)の決算情報を調査レポートで取得することはほぼ不可能と言ってよいでしょう。そのため、直近の支払振り情報(Payments)の確認が重要です。
クレディセイフ海外企業情報レポートでは、DBT(Day Beyond Terms)という支払遅延日数を提供しています。業界平均(Industry DBT)や直近の状況を確認することで、決算書よりもタイムリーに取引先の財務状態を把握することが可能です。
○「Group Structure(グループ構造)」をチェック
国をまたぐグループ企業の有無や、5%以上の資本関係がある親子関係を企業ツリーで確認することが可能です。資本関係の複雑なグループ企業の場合、親会社や総親会社がどこなのかを確認することは与信管理上重要となりますので、非常に便利な情報と言えます。
○こんなご利用シーンに最適!
① 取引先だけでなく、企業グループの全体像を把握したい方
② 情報取得のスピードやコストを優先される方
③ 既に海外企業信用調査レポートを利用しており、他の情報ソースを検討中の方
クレディセイフ海外企業情報レポートの利用方法
海外取引リスク管理ツール「CONOCER(コノサー)」では、海外企業の情報収集・与信判断に便利な「クレディセイフ海外企業情報レポート」を、会員価格で1件から購入することが可能です。詳しくはお気軽に弊社までお問合せください。
また、弊社では三井物産グループの商売で培ったノウハウを活用し、国内・海外取引信用保険のご相談(商品紹介、見積等)にも対応しております。あわせてどうぞご相談ください。
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