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カンボジアは「プラスワン」としての期待に応えられるのか?ASEANシリーズ【第8回】

      2016/03/08

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1970~80年代にかけて繰り広げられたカンボジアの内戦では、200万人が虐殺されたと言われています。内戦を通じ、減少していたカンボジアの人口は、86年以降、回復傾向に向かい、現在では当時の倍ほどの人口規模になりました。そのような人口増加の背景もあり、近年のカンボジア経済は約7%の高成長を実現しています。

カンボジアは元来農業国とされてきましたが、近頃はアンコールワットを中心とした観光産業が育ち、さらに労働コストの安さを背景に海外資本が流入し、米国向けの縫製業が立ち上がるなど、新たな産業が生まれるようになりました。

海外資本に関してはこれまでのところ、日本企業よりも中国や韓国による資本の進出が目立っています。カンボジアは、中国の次を狙うベトナムやタイに続く「プラスワン」を目指していると言われ、外資の導入や、建設ラッシュの動きが加速しています。

2012年のASEAN外相会議以来、カンボジア政府の中国寄りスタンスが明らかになっており、中国のエネルギーや不動産分野に対する投資、さらには政府開発援助(ODA)など民間および政府系資本の投資が活発化しています。

今後は、カンボジアよりもさらに労働コストが安く、また3倍以上の人口を有するミャンマーの成長も予想されています。従ってカンボジアは、海外の資本を招致する上で、電力・道路などのインフラ面での優位性を維持することが重要となるでしょう。

それでは連載第8回目の今回は、カンボジアの発展の可能性を探ってみましょう。

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1970~80年代にかけて繰り広げられたカンボジアの内戦では、200万人が虐殺されたと言われています。内戦を通じ、減少していたカンボジアの人口は、86年以降、回復傾向に向かい、現在では当時の倍ほどの人口規模になりました。そのような人口増加の背景もあり、近年のカンボジア経済は約7%の高成長を実現しています。

カンボジアは元来農業国とされてきましたが、近頃はアンコールワットを中心とした観光産業が育ち、さらに労働コストの安さを背景に海外資本が流入し、米国向けの縫製業が立ち上がるなど、新たな産業が生まれるようになりました。

海外資本に関してはこれまでのところ、日本企業よりも中国や韓国による資本の進出が目立っています。カンボジアは、中国の次を狙うベトナムやタイに続く「プラスワン」を目指していると言われ、外資の導入や、建設ラッシュの動きが加速しています。

2012年のASEAN外相会議以来、カンボジア政府の中国寄りスタンスが明らかになっており、中国のエネルギーや不動産分野に対する投資、さらには政府開発援助(ODA)など民間および政府系資本の投資が活発化しています。

今後は、カンボジアよりもさらに労働コストが安く、また3倍以上の人口を有するミャンマーの成長も予想されています。従ってカンボジアは、海外の資本を招致する上で、電力・道路などのインフラ面での優位性を維持することが重要となるでしょう。

それでは連載第8回目の今回は、カンボジアの発展の可能性を探ってみましょう。

 

どのような再生の道を辿るのか

1861年、フランスはベトナムのサイゴンを支配下に置いた後、カンボジア・ラオスを含めた仏領インドシナを設置し、植民地経営を行いました。同時に、メコン川遡上の探検を行い、最終的に中国雲南省に至りました。

この過程で博物学者アンリ・ムオが密林の中に、クメール王国が建造したアンコールワットを発見し、西洋に紹介したのです。アンコールワットは現在、国を代表する観光資源として、カンボジアの貴重な外貨獲得の手段となっています。

カンボジアは、第一次インドシナ戦争を経て1953年に独立しました。しかし、70年代のポル・ポト政権下、原始共産主義的(本格的な農業のない狩猟採集社会の社会制度)な強権政治が断行され、知識層・技術者を中心に200万人規模の大量虐殺が行われ、国はほぼ壊滅しました。

93年に新国家が発足して以降は、ようやく人口が増加に転じ、目下1,500万人を超えたと言われています。経済成長の緒についた、同国の今後が注目されるところです。

 

投資フロンテイアとしてどのように魅力を維持するのか

同国の産業は、メコンデルタの恩恵を受けた農業が基本です。また、工業化については、ミャンマーに次ぐ人件費の安さが、海外資本に対する魅力となります。縫製業、特に米国向けを主体とした軽工業が経済発展の推進軸となっています。

日系企業では、ユニクロのセカンドブランドであるジーユーのジーンズなどが製造されています。日本で1本1,000円未満のジーンズが売られている背景に、この生産地の労働コストの低さがあることは明らかです。

一方、金融・投資インフラの整備や、日本の金融機関の進出はこれからと言ったところです。金融面においては、中国・韓国の進出が目覚ましく、特に証券取引所設立など金融市場整備に向けての支援や、人材が不足した法律分野において、その存在感が目立っています。

今後、さらに外国からの直接投資を拡大するためには、インフラ整備と教育水準の向上が必要となります。人件費の面では、ミャンマーに比べ魅力は多少劣るかもしれませんが、道路や電力などのインフラの整備状況に関しては、カンボジアが優位に立っていると言えるでしょう。

1993年以降、政治や経済が安定していることから、インドシナ半島を新たな投資フロンテイアとみなす動きがあることも追い風になることでしょう。

今後は、「ラストフロンテイア」と言われるミャンマーと、「新たな投資フロンテイア」と目されるカンボジアがどのような発展過程を辿るのか注目されるところです。

 

まとめ

世界の貧困人口19億人の7割は、アジア地域の人々です。旧仏領インドシナにおいては、ベトナムがドイモイ政策の奏功を背景に経済発展しつつありますが、カンボジアとラオスの成長はこれからです。

カンボジアには平和が戻ったと言われる一方、未だに人骨と地雷が大地に眠っているとも言われ、カンボジアに本当の平和が戻った、とは言い切れない状況にあるようです。本当にこの地が「プラスワン」として離陸し、貧困から脱出する日が来るのか、注目されるところです。

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