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【新型コロナ影響】実質解除されたインドの「都市封鎖」

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十野七さんによるイラストACからのイラスト

実質解除されたインドの「都市封鎖」

インドで日本企業の進出支援を行っている公認会計士の野瀬大樹です。

5月31日まで延長されていたインドの都市封鎖、いわゆる「ロックダウン」は5月29日の政府発表で、6月1日より実質解除されることになりました。
「封じ込めゾーン」いわゆるホットスポットに認定されたところは厳しい規制の下におかれますが、それ以外のゾーンはホテル・レストラン、国内線などの公共交通機関含め徐々に解除されることとなりました。製造業は先だって緩和されていましたので、ラインのメントなどはすでに完了しており、6月1日からの本格稼働を予定している会社もあります。

ここまで聞くと歓迎すべきことのように聞こえるのですが、実情はそんなに簡単なものではありません。
と言うのも、インドは現在でも患者増が止まらず一日10,000人のペースになるのは目の前という状況であり、そんな中でのこの実質的な解除には疑問の声も強いのが事実です。実際現地の私の会社も従業員間での感染が怖いので結局毎日私とオフィスボーイだけが出勤、残りのメンバーには在宅勤務を命じています。

つまり、インド政府は「コロナ禍が鎮火し始めたから、ロックダウンを実質解除した」のではなく、「どうにも収まりそうにないので、経済を優先して実質解除に踏み切った」というところが実情なのです。

おそらく今後の流れですが、インドの新型コロナ患者はこの実質解除によって大きく増加し、再びロックダウンを強化→しばらくして解除を繰り返して、経済活動を維持しながら、そしてある程度の死者の発生は覚悟しながらの長期戦になることが予想されます。個人個人が感染しないための防衛策が大切になりますね。

ただそうなると、日本に一時避難されている駐在員の方々がいつ戻れるのか?という問題が生じます。先週、日本外務省はインドの感染症に関する危険度を3「渡航中止」に引き上げたばかりです。そこから患者増の傾向は収まるどころか大きくなる一方なので、ロックダウン解除だからと言ってこれを直ちに引き下げるとは考えにくいです。
現地でそのあたりの交渉に関わっている人にも少し聞いたのですが、日印の往来が復活するのはこの今の状況だと、早くて8月末くらいになるのではとの見解でした。

ネクストチャイナとしてようやく日本の中小企業まで進出の流れが始まったインド、この流れが断ち切られないように、一刻も早くこのコロナ禍が収まり往来が復活することを祈ります。

まとめ

・インドの都市封鎖は6月1日より実質解除。
・所謂「ホットスポット」以外は、ほぼ通常通りの業務が可能。
・ただ、コロナ患者は増え続けているので、引き続き感染防止のための厳重な注意が必要。

【プロフィール】
野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士

大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。

事務所HP:http://in.nacglobal.net/

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