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【日本の商慣習との違い1 決済時期】請求や決済時期が違う

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海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。

外国との取引で、日本と違うと感じる場面が多々あります。今回のシリーズでは「日本の商売との違い」を説明します。これから海外と商売をして行こうという方々だけでなく、既に海外ビジネスに取り組まれている方々にも参考になる内容です。

Invoice(請求書)は月末締め翌月末払いで発行すればいいの? 

 

貿易の場合(原則)

貿易で必須の書類は、1)Invoice(明細書、送り状)、2)貨物引き取りのためのB/L(海上)もしくはAWB(航空)、3)貨物梱包明細書(Packing list)です。Invoiceは請求書でもあるので、Invoiceに記載された日付から何日以内に支払うという期日、あるいは一覧払(At sight)ならば荷為替手形(Bill of exchange, Draft)の支払い呈示を受けた日、に決済が行われます。
※B/L:Bill of Lading(船荷証券)、AWB:Air Waybill(航空運送状)

日本国内取引の場合

よく見られる決済条件は、「月末締め翌月(翌々月)末払い」というものです。商品の納入、あるいは役務の提供完了後に請求書を発行しますが、もし月初めに請求書を発行する場合には月末までの期間が余剰なカウント期間になります。つまり、ある月の1日に請求書を発行し翌月31日に入金した場合は、60日の支払い猶予期間を与えていることになります。財務力が強くない企業においてこのキャッシュフローは大きな問題となる可能性があります。

外国国内取引の場合

多くの国では、商品を納入、あるいは役務を提供した時点で客先に請求書(Invoice)を発行します。国によって商慣習が違うのですが、請求書日付から30日後に支払いというNET30の場合は請求書発行から30日以内に決済を行う、という条件です。もちろんNET30で請求すれば自動的に30日後には入金される保証はないので、入金遅延の場合には客先に支払い催促をすることは当然です。そのような催促をする必要がないよう、取引前の信用調査はきちんと行いましょう。

大きな金額で業務完了まで長期に渡るプロジェクトの場合は、仕事が始まる前の手付金(Advance payment)、その後は残金を定期的に決済する、という方法もあります。

また、繰り返し提供するサービスや役務の場合の請求書は、週ごとや月ごとにまとめて請求することもあります。

こうして見ると、日本では当たり前の「月末締め翌月払い」という決済は、貿易取引を含む外国との取引で標準形でないことがわかります。外国の取引相手とは、請求書(Invoice)日付から換算して決済を行う、という商慣習を理解、実行しましょう。

次回は決済の方法について説明します。手形、銀行振り込み、小切手、どのような方法で決済が行われるのでしょうか?

まとめ

外国との取引では、月末締め翌月末払いという決済はほとんど見られません。あくまでも請求書(Invoice)日付から考えます。その点で日本国内取引よりキャッシュフローが改善することでしょう。中には期日通りに支払いをしてこない客先がいるのは外国も同様です。決済遅延が発生する取引相手かどうか、事前に信用調査を行うことが重要です。

【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)

大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、ジェトロや中小機構などの公的支援機関および民間企業向けに提供している。

URL: https://sub.toro-llc.co.jp/

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