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チャイナリスクの背景にある実情とは?中国企業との取引前に押さえたいポイント

      2016/02/18

こちらは「チャイナリスク」に関する全6回のシリーズ記事です。

リスクを構成する要因と、その背景をそれぞれ解説します。

<シリーズ記事まとめ>
中国企業との取引前に読んでおきたい!チャイナリスク連載6記事まとめ

海外取引を行う上で把握しておくべきリスクのうち、中国のカントリーリスクの重要度が高いのはなぜでしょうか。
海外進出先国では、いまだ最上位グループに位置しながら、「撤退」を検討する企業も増加する中国について、リスクマネジメントの観点から読み解いていきましょう。

 

 はじめに:虎穴に入らずんば虎子を得ず

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とは、リスク・リターンの本質を言い当てた有名な中国の故事です。リスクを取らなければリターンを得られないことは、昔から認識されてきた教訓と言えるでしょう。

一方、現代人を取り巻くリスクは、デリバティブなど金融技術の発展を背景として、昔と異なり増大していることは否めません。
とりわけ、リターンを目指してビジネスを行う以上、リスクを事前に把握し管理することは最優先の課題と言えます。

 

海外取引の3つのリスク【カントリーリスク、信用リスク、市場リスク】

そもそも、海外取引を行う上で私たちが直面するリスクはカントリーリスク、信用リスク、市場リスクに3分類できます。

 カントリーリスク

まず、カントリーリスクとは、ある国の政治、経済、社会などが有するリスクです。その国への投資や取引を始める場合最初に見積もらなければならないリスクと言えるでしょう。

 信用リスク

そして、信用リスクとは、債務者が債権を履行できなくなるリスクのことで、デフォルトリスクとも言われます。私たちは取引に当たり、取引先の破綻や支払遅延などの可能性についてリスク評価をすることが欠かせません。

 市場リスク

さらに、市場リスクとは、株式・債券・為替などの市場の価格変動リスクです。市場の動きにより元本や利息の評価額が変動することを意味します。

ひとつの目安に過ぎませんが、例えば株価であれば50%程度、為替でも20~30%程度の変動リスクを織り込むことも必要でしょう。

2016年度版【世界の10大リスク】にも中国がランクイン

現在、世界には約200の国・地域があり、それぞれにカントリーリスクが存在します。

アメリカの政治学者であり、コンサルティング会社ユーラシアグループの社長イアン・ブレマー氏が公表した「2016年版世界の10大リスク」をご存知でしょうか?
各国のリスクの大きさを評価し、さらに順位づけして「世界10大リスク」として毎年ランキングにしているものです。

その中でも常に上位にランキングされるのが、中国、ロシアなど新興国群です。
特にその経済規模の大きさや、万一の際の他国への影響力といった観点から、中国を取り巻くリスク(=チャイナリスク)は上位にランクインしています。

 

チャイナリスクが世界から注視される2つの理由

チャイナリスクが特にリスク度が高い理由として、

①国の規模が大きく、世界に与える影響が大きい

②情報が不透明でリスクの所在が見えない

の2点が挙げられます。

①国の規模が大きく、世界に与える影響が大きい―「世界の工場」といわれる国家規模、中国経済に依存する新興国群

五千年の歴史を有する中国は、国内に漢民族の他50以上の少数民族が混在し、人口も13億7千万人と世界で最大となっています。

そして「世界の工場」と言われるように世界各国から設備投資などの資金が流入しており、貿易取引高は世界で第1位、そして国民総所得(GDP)は日本を抜き米国に次いで世界第2位となっています。

チャイナリスクが顕在化した場合、その影響はさまざまな波及経路をたどって、中国経済に依存する新興国群をはじめ、世界を巻き込むことになります。

 ②情報が不透明でリスクの所在が見えない

さらに中国のカントリーリスク検討を難しくしているのは、政府などが発表するさまざまな経済指標の信頼感が欠けていることです。

中国政府の高官ですら政策決定にあたり同様の悩みを持っていると言われています。このように中国は不透明な国であることを肝に銘じて、カントリーリスクの考察をせねばならないということでしょう。

おわりに 

海外進出先では、アジアにおける貿易ハブとして依然存在感をもちながらも、リスクの全体像がつかみづらい中国。

その中国との海外取引を行う上で備えておきたい基礎知識として、中国の実情とチャイナリスクを皆様にしっかりと把握いただくため、これから全6回にわたりお話して行きたいと思います。

海外取引サポートサービスのご紹介

すべてのリスクを未然に察知して防ぐことは非常に困難です。ただし、その兆候が見えた時に、適切に対応ができる「準備をしている会社」と「準備をしていない会社」が存在します

その準備の最初の一歩は、情報の収集、整理、管理と共有です。

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