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インドの第2四半期の経済成長率発表も一波乱あり?

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インドで日本企業の進出支援を行っている公認会計士の野瀬大樹です。

先日銀行や各シンクシンクタンクなどからインドの第2四半期(2018年4月~9月)の経済成長率(GDP成長率)が発表されました。
概ね堅調な内容で、各社によって違いはあるもの概ね年率7%台後半となり、堅調な経済成長が裏付けられたことになります。

記録的なルピー安による物価上昇、原油価格の高騰、天候不順による農業経済への打撃などはあったものの、インフラ整備を中心に建設需要が伸び、そのマイナス要因をカバーしたの分析がなされていました。

新聞の報道でも、6.5%成長の中国よりもインド経済は好調だとの前向きな報道が多いですが、以前としてルピー安は続いており経済は余談を許さない状態です。また直近11月の所謂「ディワリ商戦」も不発に終わり、一説によると自動車販売は前年同時期比1割も少なかったと言われていますので、最大7.9%と言われる第2四半期の経済成長も後半でいくばくか数字を落としそうです。

またこれに合わせて、政府が過去の経済成長率の再計算を行おうとしているとの報道が一部でありました。この再計算は政権交代後の現政権の計算方法を前政権時にも導入した場合をイメージした遡及再計算なのですが、大方の予想通り前政権時の経済成長率をかなり下方修正するものであり、今年の選挙をにらんだ現政権からの揺さぶりではないかと見られています。

ただ、この件に関しては財務大臣からもただのジョークに過ぎないとのコメントも出ており、実際に修正する可能性は低いと見られています。

今年の総選挙を控えて、与党と野党の間でつばぜり合いが始まっているようで、この動きは今後さらに加速することが予想されます。

まとめ

インドの第2四半期の経済成長は概ね年率7.6%程度とみられる。
ただ、ルピー安による物価上昇懸念は引き続き存在しており、安心できる水準ではない。

【プロフィール】
野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士

大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。

事務所HP:http://in.nacglobal.net/

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