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【在宅勤務でもできる海外市場調査】自社製品カテゴリーの貨物が日本からどの国向けにいくら輸出されているか?

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シルバーブレットさんによる写真ACからの写真

海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。

自社製品だけではなく競合他社の製品も含めて、日本からどのくらい輸出されているのだろう?と思ったことはありませんか?

そんな時には財務省の貿易統計データが役に立ちます

このデータは金額だけではなく単位についても表示があるので、例えば液体ならばリットル単位、機械ならば台数、原材料ならばキログラム単位の情報を組み合わせることで、後述するようにお酒ならば一升瓶単位での価格(高く売れている国、安くしか売れていない国)がわかるので、HSコードがカバーする範囲において非常に役に立ちます。

*1つのHSコードで沢山の製商品群をカバーしているような場合にはデータ精度がかなりぼやけてしまうので、そこは割り切りが必要なこともあります。

在宅で、無料で出来る海外市場調査の方法

こちらのサイトから「1.普通貿易統計について調べる」を選びます。

https://www.customs.go.jp/toukei/srch/index.htm

(200513貿易統計1検索ページ)

次に、「A-1 品別国別表」を選びます。

(200513貿易統計2品別国別)

品目の指定では、「品目コード指定」を選びます。品目コードとは、HSコードのことです。

(200513貿易統計3品目コード指定)

HSコードの検索の方法はこちらのサイトを参照ください。
https://blog.conocer.jp/haga-overseas-sales02/

日本酒の輸出実績(2019年)

ここでは、日本酒の2019年の輸出実績について調べてみましょう。

(200513貿易統計4清酒HSコード)

日本酒のHSコードは220600です。
統計年月の指定で、2019年の「年内の累計」を選びます。
品目の指定では、「品目コード指定」を選び、日本酒のHSコード220600をボックスにインプットします。
画面左上にある「検索」をクリックします。

(200513貿易統計5清酒実績USA)

(200513貿易統計6清酒実績アジア)

2019年暦年では、234億円強(輸出通関統計価額は全世界FOB、以下同様)、内容量にして2,493万リットル弱(一升瓶換算1,385万本弱)の日本酒が輸出されたことがわかります。
ちなみに一升瓶当たり1,691円で輸出されていることも計算できるので、輸出業者さんが高級酒を取り扱っていることも伺えます。

国別では、米国向けが67億円以上とトップ、中国が50億円、香港が39億円、と続きます。
一升瓶当たりの単価で計算すると、全世界向けが1,691円、米国向けが1,885円、中国向けが1,750円であるのに対し、香港向けが3,685円と更に高額商品であることもわかります。輸出統計価格はFOBゆえ、日本の港渡しの価格ということで同列に比較できます。この統計では単月の実績もわかるので、季節性の高い製商品の出荷計画を立てる際にも役立ちますね。

プラスチック射出成型機の輸出実績(2019年)

次に、工業製品の事例として、プラスチック射出成型機についても同様に2019年暦年の実績を見てみます。

この製品のHSコードは847710ゆえ、前記日本酒と同じように検索します。単位は金額(千円)以外に、台数(NO)、重量(KG)も表記されています。

(200513貿易統計7射出成型機アジア)

(200513貿易統計8射出成型機USA)

2019年暦年でのプラスチック射出成型機の日本からの輸出実績は、11,783台、1,182億円、単価1,003万円であることがわかります。

国別実績も明らかです。
・米国向け1,360台、221億円、単価1,627万円
・中国向け3,430台、349億円、単価1,019万円
・ベトナム向け1,302台、81億円、621万円
・インドネシア向け251台、35億円、単価1,404億円
・インド向け966台、73億円、単価752万円。

高価格機器が売れている市場は高付加価値のプラスチック製品を生産し、低価格帯機器が売れている市場はそれなりのプラスチック製品を生産している、と言えそうです(あくまで統計数値からの推定です)。
統計データを検索することで、自社製品が含まれるカテゴリー(HSコード)が日本から諸外国にどのくらい売れているか、その単価はどうか、ということを調べることができます
在宅勤務の合間にでも作業できそうな内容ですね。

このような統計データを整備している国は日本だけではありません。多くの市場において日本製品と競争することの多い台湾でも同様の統計データ検索が可能です。次回は台湾の輸出統計データの検索方法を紹介します。台湾のデータと組み合わせることで日本からの製商品が対象国で売れそうかどうかもなんとなくわかりそうですね。

まとめ

貿易統計データを利用することで、自社製商品が外国で売れそうかどうかを調べることができます。手元に該当品のHSコードを用意してください。あとはインターネットに接続して、年月やHSコードを指定するだけです。在宅勤務でもできる海外市場調査の1つです。

【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)

大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、ジェトロや中小機構などの公的支援機関および民間企業向けに提供している。
URL: https://sub.toro-llc.co.jp/

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