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【外国企業との交渉術】相手に合わせた交渉スタイルを

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acworksさんによる写真ACからの写真

海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。

商談や交渉、特に外国企業が相手だと言葉は外国語(英語)など、いろいろ勝手が違います。そのような場でも満足行く交渉結果を得られるよう、きちんと準備しましょう。

今回のシリーズでは、交渉相手の商慣習や交渉文化を知ったうえで、交渉の全体像を把握し、そのための準備(台本作り)を進め、本番に臨む(当初台本からの路線変更も含む)、という一連の流れを4回に渡って説明します。また、覚えておきたい英語表現も紹介します。

展示会場での交渉の様子(筆者撮影)

 

はっきりと指摘して問題ない相手かどうか

1.相手の商慣習や文化を知る

「外国人相手だから言うべきことははっきり言わなければ!」

気合いが入る気持ちもわかりますが、はっきりと物事を言う国や文化ばかりではありません。特にアジアの交渉相手には、日本以上に間接的な言い方をしないと失礼にあたるところもあります。

  • 言葉通りに解釈してよい商慣習や文化の交渉相手(北欧やゲルマン系など)
  • 言葉よりも、発言に至った流れや話し方など非言語的なメッセージを読まなければならない交渉相手(日本を含む東アジア、東南アジア、中東など)
  • その中間(ラテン系、中南米など)

という「言葉そのものの意味」なのか(ローコンテクスト)、「文脈(空気を読む)の意味」なのか(ハイコンテクスト)、は異文化コミュニケーションでは必ず押さえておきたいポイントです。「文脈を読む」交渉相手に「言葉ではっきりと」伝えることは、直接的で攻撃的な物言いにもつながり、相手に不快感を与える可能性があります。

ローコンテクスト・ハイコンテクスト以外に留意したい商慣習や交渉文化のとらえ方には次のようなものがあります。詳細は【エリン・メイヤー(2015) 異文化理解力 英知出版】などの書籍を参照ください。

  • ネガティブフィードバック(相手の要改善点などをどう伝えるか)を直接的に行うか、間接的に行うか
  • 意思決定が合意型かトップダウン型か
  • 時間軸をはっきりと示すか、融通が利くか
  • 感情表現が豊かか、乏しいか

2.交渉の全体像を把握する

交渉に臨む前に、その交渉の全体像を把握していますか?

  • なぜこの交渉をするのか?
  • 既に決まっていることは何か?
  • 交渉で決めるべきことは何か?
  • そのための課題は何か?
  • 当方の主張は何か?
  • 相手の主張は何か?(想像を含む)
  • 交渉の落としどころは?

これら事項をまず把握します。当方と相手の関心や重要事項は何かを考えて準備を進めます。

3. 交渉でよく使う英語表現など

  1. Yes:日本語の「はい」に相当するYes「聞いていますよ」という意味でYesということが多いと思いますが、Yesには「賛成」の意味があります。曖昧なYesは誤解の元になりますので、I understand. / I’m listening. / I’m hearing you. (聞いていますよ)という相づちを打つのがよいこともあります。状況を見て使いましょう。
  2. Agree:Agree は「合意する(異議なし)」という意味ゆえ、少しでも当方の方針と異なる場合には使わず、We can’t accept that. / No, we don’t agree to that. (その点は承諾致しかねます)と言います。
  3. 聞き取れない時:相手の言っていることが早すぎて聞き取れない時は、Can you repeat? I didn’t catch it.(聞き取れなかったのでもう一度お願いできますか?)、Could you speak more slowly? (もっとゆっくり話して頂けますか?) のように伝えます。わかっていないのにわかったふりをすることは当方の不利になるばかりではなく、相手にも失礼にあたります。
  4. Problem:これを使う時は「問題」が発生した場合です。交渉すべき事項、議事すべきポイントという意味では、issue(s) / thing(s) / topic(s) という語を選ぶのが適切です。
  5. アイコンタクト:ほとんどの国や文化では相手の目を見てコミュニケーションをとることが基本です。目をそらす、相手を見ないことは、やましいことがあるのか、相手を軽視・無視していると見なされても仕方ありません。しっかり相手の顔を見て話をする、話を聞くことが重要です。
  6. 腕組み:日本人に多いのが腕組みです。「考えている」という意味ですね。しかし欧米の中には「敵対」という非言語メッセージに受け止める人もいるので、交渉の場ではできる限り避けたい行為です。

まとめ

交渉相手の商慣習や文化を調べておきます。はっきりと物言う相手か、間接的に回りくどくした言い方がよいのか、というようなことです。商談で使う英語表現、避けるのがよい英語表現があるので、場違いな使用で相手に不快感を与えることのないようにしたいものです。

次回は、交渉の準備について説明します。

【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)

大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、ジェトロや中小機構などの公的支援機関および民間企業向けに提供している。
URL: https://sub.toro-llc.co.jp/

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