
海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。
2025年はトランプ大統領の再登場で世界がかき回された年でした。特に関税政策が世界中にインパクトを与え、日本を含む同盟国に対しても情け容赦無い米国の姿勢が見えました。地域紛争はなかなか収束の兆しが見えません。AIは時間が経つごとに我々の仕事や生活に入り込んできています。
2026年はどういうことに注意してビジネスを進めればよいでしょうか?

*米国国旗は独立宣言の翌年1777年制定のものです。
2026年は、マイルス・デイヴィス生誕100年、マリリン・モンロー生誕100年、米国独立宣言250年、です。
1.米国以外の国や地域同士の連携が進む?
反米の代表とも言える中国とロシアが益々近づいています。反米とは言い切れませんが、CPTPPを通じてEUとASEANが近づく動きを見せています。
https://www.cas.go.jp/jp/tpp/tppinfo/2025/pdf/20251121_cptpp_kekkagaiyo.pdf
多くの日本企業が事業展開するASEAN加盟国が全てCPTPPに加盟しているわけではありませんが、CPTPP域内の経済規模はEUや中国に肉薄しており、貿易総額は既に米国や中国よりも大きくなっています。
根拠データは次の内閣官房資料P4およびP18を参照下さい。https://www.cas.go.jp/jp/tpp/tppinfo/kyotei/tpp11/pdf/2511_megurujijyo.pdf
2026年の有望地域を考える時のヒントになりますね。

2.11月の米国中間選挙を予想する
2026年11月に米国議会の選挙が行われます。現時点で上下院共に共和党が多数を占めていますが、11月の選挙では上院100名のうち35名、下院435名の全員が改選されます。
英国エコノミスト誌の有識者調査では上表のように、上院が共和党、下院が民主党、という予想が62%になっています。
もし下院が野党の民主党主導となれば、トランプ大統領が法案を通すことが容易でない状況になります。
しかし、唯我独尊の言動を続けるかもしれません。引き続き注視が必要です。
3.AIはどうなの?
AIについて何かが語られなかった日は一日たりとも無かった(と思える)2025年でした。かつてはChatGPTの話題だけでしたが、2025年末にはAIによって得意技が異なることもわかってきました(文章作成などを得意とする生成AI、検索が得意なAI、画像作成が得意なAI、等)。
AIで無くなる仕事という話題も減少し、いかにしてAIを使うか、プロンプト(AIへの指示である命令文章)をどのように作成するか、という方向にシフトしてきました。
AIは万能ではなく、勝手に話を作り上げたり、うそをつく、ことも多くの人が経験するところとなりました。
AIを使うことで生産性がどの程度上がるのか研究者が取り組んでいる最中ですが、AI食わず嫌いにならぬよう日々触れることが2026年の仕事のポイントになりそうです。AIのアウトプット結果を鵜呑みにせず、最終的に人の判断を経てから仕事に使うことが求められますね。
まとめ
2026年最大の注目イベントは冬のオリンピックでも、サッカーワールドカップでもなく、11月の米国中間選挙(議会選挙)です。民主党が議会を押さえてトランプ大統領の勢いを削ぐことになるのか、注目しましょう。米国以外の国や地域同士の連携が進みそうです。日本はCPTPPを軸とした事業展開を考えることで、EUやASEANとのビジネスに新たなヒントが見いだせる可能性があります。AIは引き続き深化するでしょう。AI食わず嫌いは止めてまずは使ってみましょう。
【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)
大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングや研修サービスを、民間企業およびジェトロや大阪商工会議所などの公的支援機関向けに提供している。これら機関向けセミナー実績も多数有する。日本政策金融公庫「輸出ノート」や「輸出コラム」の執筆を担当する。
URL:https://sub.toro-llc.co.jp