毎年、この時期はインド(特に北インド)では「ディワリ」と言って、一年で最大のお祭りシーズンになります。町はどこもかしこも綺麗に飾り付けられ、商店はいたるところで「ディワリセール」が開催され、日ごろお世話になっている人にはプレゼントを渡します。
もちろんお休みをとる人も多いので、ディワリの時期、インドのビジネスはストップすることが多いので、日本から連絡を取る場合は注意が必要です。
▼目次
ディワリって?
そもそもディワリとはヒンドゥー教における新年のお祝いです。そのため、インドではいわゆる「お正月」を祝う習慣がありません。弊社も年末年始の休みは大晦日と元旦のみ。それでもインドのローカル企業に比べたら休みが多いそうです。
そしてこのディワリの面白いところは「毎年その日が違う」という点(*)です。毎年1月くらいに高名な占い師が「今年のディワリは〇月〇日とする!」と宣言し決まるらしいので、流動的なのです。概ね10月後半から11月前半のうちのどこかにはなるのですが、会計事務所を経営している私としても、月またぎでの休暇は避けてほしいところです。
(*)2017年は10月19日が「ディワリ(Diwali)」でした。
この時期は前述の通り、プレゼントを贈り合う習慣があるためディワリ前にはモールは人でごった返します。プレゼントにはお菓子が多いのでお菓子売り場はもちろん、この時期に家電を買い替えようとする人も多いので家電売り場も大盛況で、インド経済に多大な影響を及ぼす期間とも言えます。
ディワリは休みなの?
基本的にほぼすべての会社は休みです。
日本人駐在員もこの時期インドにいても仕事にならないので、多くの人はタイやシンガポールで休暇を過ごします。
ディワリボーナスは払う必要ある?
またこの時期はボーナスシーズンでもあります。
よく「習慣として1か月分の給与と同額のボーナスを払う」と聞きますが、それは外資系企業の話であり、ローカルの企業に聞くと「それは上限」と皆言っているので、やはり外資系企業の待遇はインド人にとってかなり良いものなのでしょうね。
そんなインド最大のお祭りシーズン「ディワリ」ですが、最近はそのお祝いの爆竹が大気汚染の原因となっていると指摘から規制も始まっており、昔の喧噪が少し減ってきたのはうれしい反面、少し寂しくもありますね。
まとめ
ディワリシーズンはインド全土がお休み。その時期に合わせて有給をとりたがる従業員も多いので、事前に確認が必要。
ボーナスは、1か月分払う日本企業が多いが、あくまでそれは「上限」なのである程度のメリハリはつけても良いと思われる。
【プロフィール】
野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士
大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。
事務所HP:http://in.nacglobal.net/