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第1章② 信用情報の収集について(間接情報編)

   

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人に言われてはじめて自分の長所、短所に気づいた。

このような経験をされた方は、きっと少なくないのではないでしょうか。

自分とはこういうものだと知らず知らずのうちに思い込むことは、ひょっとしたら人間の癖なのかもしれません。せっかく、自分に良い部分がもっとあるのに、思い込みでそれに気づかなかったらもったいないですよね。

企業の取引において思い込みで判断することは、もったいないという言葉で片付けられる問題ではなく、時には取引先の倒産という最悪の事態を招きかねません。そうならないために必要なのが、情報に客観性を持たせるという事で、そこで役に立つのが「間接情報」なのです。

前回は、信用情報収集の中の「直接情報」に関して学びました。今回はもう1つの情報「間接情報」に関して学んでいきます。前回のまとめで、情報は総合的に判断する旨お伝えしましたが、「直接情報」に「間接情報」を加える事により、情報の質が飛躍的に向上し、より適切な判断ができるようになることでしょう。

▽本記事で学ぶ内容▽

信用情報における重要な「間接情報」について理解できる。

前回の記事はこちら

 

公的登記、登録機関情報

法人登記・不動産登記・動産担保登記など、当局に保管された情報で、通常は債権者などの利害関係者以外の人も入手が可能になっています。当局が管理しているため、情報の信頼性が高い点が特徴です。

 

有価証券報告書などの公開情報

証券取引所に上場している企業の責任として、金融商品取引法上公開が義務付けられている情報で、内容は詳細、取得も容易な点が特徴です 。

<(ご参考)主要国の証券取引所の例>

・ニューヨーク証券取引所

https://www.nyse.com/index

・ロンドン証券取引所

http://www.londonstockexchange.com/home/homepage.htm

・上海証券取引所

http://www.sse.com.cn/

・韓国取引所

https://global.krx.co.kr/main/main.jsp

・香港証券取引所

https://www.hkex.com.hk/eng/index.htm

・インド証券取引所

http://www.nseindia.com/

 

米国の場合

バンク・リファレンス(Bank Reference)

取引銀行から聴取する与信取引状況のことです。具体的には、「取引歴」「取引内容」「担保」「コベナンツ(特約条項)」「与信及び与信残高」「取引振り」などがあります。銀行取引約款上の秘密保持の観点から開示される情報は限定的であり、親密な銀行であっても取引の事実のみを確認することができる程度に留まるのが一般的です。

 

ポイント

→言葉の違いや時差の問題があるため、照会の際はFAXやメールの活用も考える!

 

トレード・リファレンス(Trade Reference)

自社以外の取引先(主に同業者)から聴取する与信取引状況のことです。具体的には、「取引履歴」「最大与信」「最近与信」「決済条件」「担保」「債権残高」「期日経過債権」「支払振り」「決算書入手可否等」があります。特に米国で発展したシステムであり、Credit Associationという同業者団体を中心に、審査担当者(Credit Manager)同士の情報交換が盛んである点が特徴的です。

 

ポイント

→業界内のコミュニティに積極的に参加し、常日頃から同業他社の審査担当者との交流を密にし、情報源を確保しておくことが重要!

 

 

その他の情報ソース

1信用調査会社(興信所)の調査レポート

2Credit Association(同業者による信用情報の交換機関)

3信用格付機関(例:Moody’s、S&P、Fitch等 )

→基本的に社債発行企業が対象です。入手は簡単ですが、対象企業が少ないのが特徴です。

4業界アナリスト、経済誌、業界誌、専門誌等

 

まとめ

情報の種類によって取得のしやすさや、情報の信頼度などの特徴が違います。実務の観点では、アジアや新興国で、「バンク・リファレンス」や「トレード・リファレンス」を収集するのは困難と言えます。比較的入手が容易な公的情報や信用調査会社の情報を利用するのが現実的・効果的と言えるでしょう。

それぞれの特徴をおさえ、極力、思い込みによらない客観的な判断が下せるように意識していきましょう。

次回は、「取引先の信用調査」に関して学んでいきたいと思います。

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