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【海外ビジネストラブル 運送・通関トラブルは避けられる?】事前確認の徹底で防げますか?

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海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。

貨物の輸出入で起こりがちな運送や通関のトラブル。

赤道付近までコンテナで貨物を送ったところ、コンテナ内部の結露で貨物の梱包材がダメージを受けた。

アジアのA国で委託加工している貨物の輸入処理方法について、後日税関から調査があり、厳しい指摘と追徴課税処分を受けた。

基本事項を理解し適切な情報に基づいて業務を処理していれば、ほぼ防げたトラブルです。

どのようなトラブル事例があり、どのように対策を講じればよいか見て行きましょう。

2019年度の関税等追徴課税は116億円以上!(調査対象3,361者のうち81%の2,723者が 関税申告漏れを指摘され、1者当たり平均426万円の追徴課税!
参考サイト https://www.kanzei.or.jp/nagoya/nagoya_files/pdfs/book/303-8.pdf

 

 運送中コンテナの結露はどうする?

筆者がかつて電機メーカーの海外営業だった頃、工場Vanning(コンテナへの貨物積込み)の現場でコンテナ内部の空いたスペースにシリカゲルなどの吸湿剤を詰めている光景を目撃しました。熱帯地方向けや赤道を越えるコンテナ運送では、コンテナ内部の水蒸気が結露して段ボール梱包が湿った感じになる、場合によっては製品本体に水分の影響がでることがあるので、それを最小限に抑えるための対策ということでした。コンテナ内部が結露すること、および対策として吸湿剤をコンテナの空きスペースに詰め込むことは、今や多くの荷主さんが行っている対策です。もし未対応の荷主さんがいたら、今すぐ対応することが肝要です。

結露を防ぐには結露防止シート、絶対に結露を防ぎたい精密製品などの場合は真空梱包パッケージなどで対策を講じる必要があります。運送による貨物へのダメージの種類や対策については、普段お付き合いしているフォワーダーさんに相談するとよいでしょう。

まだ貿易に着手していないという場合はAEO通関業者(認定通関業者)の中から今後長く付き合えそうなフォワーダーさんを選びます。
https://www.customs.go.jp/zeikan/seido/kaizen.htm#02 ← AEO制度の「2.各制度のメリット 認定通関業者一覧」より検索

 

 税関から何か言われないために

冒頭で追徴課税の実態を引用しましたが、外国で委託加工したものを日本に輸入する場合は、外国の委託先に無償提供した原材料や金型、仲介手数料、ロイヤルティ、などをInvoice価格に加算して輸入申告しないといけません。これを忘れると事後調査で追徴課税されることとなります。

加算申告に関する具体的内容や手続きは関税協会の次のサイトが有用です。事前によく確認してください。

日本関税協会による加算申告に関する情報 https://www.kanzei.or.jp/tokyo/tokyo_files/pdfs/other/zeikan201706016_1b.pdf

 

 似た貨物だがHSコードと関税率が異なる場合

展示会などで使用するプラスチック製パネルを日本に輸入するとします。展示や教育での説明用模型というカテゴリーのHSコードは902300で関税率は「無税」です。一方で、品目としてはプラスチック製パネル(プラスチック製品のその他)と見なすこともできるので、その場合はHSコード392690で関税率は3.9%となります。どちらの品目でInvoiceを作成するかで支払う関税が変わるということです。日本以外の国でも形状や材質に基づいた輸入申告をするか、用途に基づいた輸入申告をするかによってHSコードと関税率が異なる場合があるので、輸入パートナーと事前にしっかり話をすることが重要です。釣り糸(テグス)も、釣り具(9507)、ナイロン繊維(5402、5404)、どちらなのか悩むケースがある品目です。

HSコードの調べ方については過去のブログを参照ください。

HSコード https://blog.conocer.jp/haga-overseas-sales02/

相手国の輸入関税率の調べ方 https://blog.conocer.jp/haga-overseas-sales04/

相手国の輸入関税率の検索サイト https://findrulesoforigin.org/

次は知的財産権、規則に関するトラブルについて説明します。

 

まとめ

運送に関するトラブルは付き合いのあるフォワーダーから一般的にどのようなケースが多いのかを問合せ、対策方法についてもアドバイスを得て行動するのがよいでしょう。通関のトラブルは追徴課税という可能性もあるので、事前に税関サイトや日本関税協会が発信する情報を調べて必要な処理を行います。

 

【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし) 

 大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、ジェトロや中小機構などの公的支援機関および民間企業向けに提供している。 

URL: https://sub.toro-llc.co.jp/ 

 

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