海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。
将来予想は当たらないものですが、年初時点で明らか、あるいは明らかであろうこと、をまとめてみます。
2025早々、こういうことができる
出典:合同会社トロ資料
フランスの画家、アンリ・マチスが亡くなってから丸70年が過ぎました(1954年11月逝去)。新しい年2025からは著作権が消滅するので、作品をこのように使うことができます。毎年年末に著名画家の著作権を調べるのもいいですね。
2025年初頭時点で明らかな事実を次のようにまとめてみました。
あの人がリターン
トランプ氏がいよいよホワイトハウスに戻ってきます。第2期トランプ政権の経済面での影響については2024年12月のブログに書きました。そちらをご覧下さい。
https://blog.conocer.jp/haga-overseas-sales58/
政治・外交面では
- 世界の紛争にどのような影響を与えるか?(ウクライナ、中東、南シナ海)
- 米国政府機関のコストカットは進むのか?(マスク氏は?)
というあたりから目を離せません。
世界のリスク要因が下がることは想定しにくいので、取引開始前も取引後も定期的に相手の信用状況を調べることが大切です。
循環経済への意識はあるが、実際のところどうなの?
脱炭素社会の実現に向けて、製品の省エネ化、リサイクルの推進、を事業化する企業が増えています。しかし主力事業には成りえていない現状があります。
自動車(EV)、蓄電池、バイオマス、再生可能エネルギー、水素、といった分野も足踏み状態と言えます。EVについては蓄電池の廃棄処理問題が未解決です。2025年10月には米国ミシガン州で800MWの原子力発電所が再稼働する予定です。
このような状況下、2025年11月にブラジル・アマゾン地域の都市Belem(ベレン)でCOP30が開催予定です。会議の行方をしっかり押さえましょう。
賢いAIはこれを解決できるのか?
2024年を通じてAIはかなり進化しました。画像や動画作成などは見事なものです。
一方で、AIの利用頻度が増えると次のような課題が出てきます。
- データセンターの電力消費量の増大
AIはコンピューターです。計算をするために電力を消費します。データセンターを冷却するにも電力を消費します。世界中にAIを含むデータセンターが建設されると、2026年までには世界中のデータセンターの電力消費量が日本のそれと同じくらいになると予想されています(2023年度の日本の電力消費量は約1兆kWhです)。
- ディープラーニングするための、高品質データの確保
AIはディープラーニングによりその真価を発揮します。ネット上に信頼のおける、高品質のデータが存在することが前提条件です。ニセモノ情報、誤った情報が多くなると、自ずからAIの精度も下がります。
- データセンター立地と地域社会への影響(電力不足)
上記1)のようにデータセンターは電力を消費します。データセンターが立地する地域の電力事情が悪化する可能性もある、ということです。
なお、この文章はAIではなく、人間の筆者が構想および作成しています。
韓国との貿易において FTA / EPA 原産地証明書の自己証明開始
RCEP協定を利用することで韓国との輸出入の際に(輸入)関税を減免することができる可能性があります。それに必要な書類「原産地証明書」を2025年1月1日輸入分から自己証明で発行することができます。
もちろん日本商工会議所による原産地証明書も引き続き利用できます。
税関による詳しい説明 https://www.customs.go.jp/roo/text/rcep_kr_jikoshinkoku.html
まとめ
2025年は第2期トランプ政権の言動に注意する1年になりそうです( 2024年12月ブログ記事参照 https://blog.conocer.jp/haga-overseas-sales58/ )。グリーンビジネスの行方、AIとの付き合い方も2024年以上に意識しながら仕事を進めます。韓国との貿易で FTA / EPA 原産地証明書を自己証明で発行できるようになります。取引相手の信用調査を定期的に行いましょう。
【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)
大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、民間企業およびジェトロや中小機構などの公的支援機関向けに提供している。これら機関向けセミナー実績も多数有する。
URL: https://sub.toro-llc.co.jp/