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発表後2週間で申告必要?外資に向けたコンプラ強化の動き
インド在住公認会計士の野瀬です。
6月にインド準備銀行(RBI)より新たな通達が出て、「外国より投資を受けている企業はすべてその詳細や株主構成をあらためて申告する」必要が生じました。
この通達後、詳細が発表されたのが6月25日、そして申告期限は6月28日からなんと7月12日までと非常に短い間でした。
こちら期限を守れなかった場合にはペナルティが予想されますし、何よりこの申告で割り当てられる番号が今後のあらゆる資金調達系の手続きで必要になると言われています。
インドは日本と異なりこのように発表後10日や2週間以内で対処しなければいけない通達が頻繁にあり、片時も気が緩められません。
またこちらはまだ確定ではないですが取締役についても上記と同様改めての登録が必要になると言われています。
インドのすべての取締役は、直近の詳細(名前、メールアドレス、電話番号など)について改めて申告することが求められます。期限は8月31日でしたので比較的余裕があったのですが、ペーパーカンパニーなどを持っているケースだと、このような通達に気付かずに取締役番号(DIN)が取り消しになるケースもありそうです。
また、7月1日以降は、インドの電子サイン(DSN)の取得のために従来のショートメッセージやEメールでの本人確認だけではなく、video verification が必要になるとの通達がでました。
実際どのような確認作業になるのかはまだ不明ですが、スカイプのようなものを使っての本人確認ではないかと予想されます。こちら英語を話せない日本在住の取締役候補者がどのように対応するのかも議論になりそうです。
今年に入ってからの外資系企業には面倒な通達が増えているのは、広い意味での脱税の防止、移転価格対応の強化が目的だと推察されます。
しばらくインド政府の対応から目を離せない時期が続きそうです。
まとめ
・2018年4月の新年度になってから、コンプラに関する再確認の通達が増えている。
・気づかない場合もあるので、外資系企業は一度現地のコンサルなどに照会してみるべき。
最悪の場合、登記の取消しや取締役番号の取消しが予想される。
【プロフィール】
野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士
大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。
事務所HP:http://in.nacglobal.net/