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日本人とは違う感性?現地インド人に喜ばれるお土産あれこれ(公認会計士 野瀬大樹)

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インドでビジネスをする際には、取引先にお土産を持っていくというシチュエーションもあります。仕事そのものではないにしても、どうしたものか実はこれがなかなか難しいのです。

今日はそんなインドの「お土産」についてお話したいと思います。

▼目次

どうして難しい?「インド人へのお土産」

まずお土産というと代表的なものがご当地のグルメですが、これがまず難しい。

理由のひとつめは、インド人の大部分がベジタリアンであるから。またそのベジタリアンにも差があり、チキン&卵までOK→チキンはダメも卵はOK→卵もダメで野菜のみ→さらに根菜がダメ…という具合です。理由は習慣や宗教など多種多様なのですが、こういった多種多様なインド人が働く組織への食べ物のお土産は非常に気を遣います。

ふたつめの理由は、味覚の違いです。インド人はとにかく甘いものと辛いものが好きなので、薄味好きな日本人とはだいぶ味覚が違います。さらに辛いと言っても塩辛いものは苦手でスパイスの辛さが好きなので、このあたりも日本の素材をそのままお土産として持って行っても先方の好みとマッチしない可能性が高いです。

また食品以外のお土産、例えば置物などでも派手好きなインド人とシンプルを好む日本人の間には志向がだいぶ差があるように思いますので、そのあたりお土産選びに気を付けたいです。

結局どんなものが喜ばれるか?

ここからは私の個人的な経験と考えですが、インド人へのお土産には以下ものが喜ばれる傾向にあります。

①派手な置物
インドではまだまだ「外国のもの」が珍重されているので、明らかに外国のもの!と分かるような置物は喜ばれます。親戚などを家に招く文化も残っていますので、その時に少し自慢できるようなものが好まれます。
たとえば日本人形、扇子、漆塗りなどですね。少し高いですが蒔絵などはその派手さから非常に喜ばれます。

②ちょっとした便利グッズ
これは仕事先へのお土産というよりも友達に対して…になりますが、文具やちょっとした生活便利グッズは、日本のほうが圧倒的に便利で使い勝手が良いです。場合によっては値段も日本のほうが安いです。
ボールペン、ハサミなどは日本のものが圧倒的に使いやすいですし、サランラップやマグカップなども同様です。使いやすいし壊れにくいです。

③それでも食品をお土産にしたい場合
これは本当に難しいです。
たとえば、日本の代表的お菓子にほとんど入っている「餡(あん)」は、私の経験上ほぼすべてのインド人が拒絶反応を示します。彼ら彼女らに言わせると「豆が甘いのはおかしい」のだとか。
また、よくネット上で「インド人におすすめ」とされる「柿ピー」も実はその成分に豚エキスや鶏エキスが入っているため、特に相手がイスラム教徒だった場合トラブルになりかねないです。
こうなるともう消去法ですが(相手が卵OKかどうか判断したうえで)
・チョコレート類(卵不使用ならベスト)
・クッキー類
になります。

あと最後に一点、これはインドあるあるなのですが、周りに人がいる中で「お酒好き?」とインド人に聞いたらほぼ100%「飲まない」という答えが返ってきますが、二人きりになってから再び聞くと「大好き!特に日本のヤマザキは最高だよ!」という類の答えが返ってきます。特に富裕層で英米への留学経験がある人ならこの傾向が強いですので、相手によっては事前に確認してから、日本のウイスキーを持参するのも良いかもですね。
ただし受け渡しの場所には気を付けましょう。二人きりになってからが無難です。

まとめ

インド人へのお土産は難しい。特に食事は宗教上の問題もあるので複雑。
派手好きな性格を考えて、いかにも日本的な置物などが無難だと考えられる。
実はお酒が好きな人も多いが、トラブルになる可能性もあるので事前に確認を。 

プロフィール

野瀬 大樹(のせ ひろき) 公認会計士・税理士

大手監査法人勤務の後、NAC国際会計グループに参画、インドのニューデリーにて主に日系企業をサポートするコンサルティング会社NAC Nose India Pvt. Ltd.を設立し、同代表に就任。インド各地にて、会計・税務・給与計算に加え、各種管理業務に関わるコンサルティングサービスを提供している。

事務所HP:http://in.nacglobal.net/

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