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【海外ビジネストラブル 転ばぬ先の杖】前もってトラブルの芽を摘むことが大事

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海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。

ビジネストラブル。できれば避けたいところですが、期せずして起きてしまうものです。しかし、前もってトラブルの芽を摘むことで大トラブルになるのを抑えることも可能です。トラブルは海外ビジネスに限った話ではありませんが、国が違う、言葉が違う、商慣習が違う人たち相手だと国内ビジネス以上に身構えてしまいますね。

海外ビジネスで起きる可能性のあるトラブルとその対策方法について見て行きましょう。

前もって考えておけばこんなことには・・・・・

 

後悔先に立たず

「当社は日本国内でまずまずの実績があるが、海外からの引合いが全くない。どうしてか?」
結果には原因があります。

ホームページはもしかして日本語だけですか?

少なくとも英語のホームページを作りましょう。販売したい国や地域によって別の言語も用意しましょう。

外国語のホームページは日本語のページを翻訳したものですか?
レイアウトも日本語のものを流用していませんか?

日本語を直訳したような文言は頂けません。外国向けは日本語ホームページ以上に動画・写真・イラストを使用することが重要です。日本語ホームページで紹介している会社沿革はいっそのこと削除しませんか?

起きるかもしれないトラブルの原因を考えて上流工程でつぶすことで、トラブルを未然に防ぐことができます。後悔先に立たず、転ばぬ先の杖、ということです。

 

商品・契約トラブル例

このような経験はありませんか?

1)出荷したシャツの色がサンプルと違うというクレームを受けた

2)相手に届いた貨物の梱包が破損しており、中の商品も壊れていた

このうち1)についてはサンプルに関する承認を相手から得ているか、ということがポイントです。サンプルどおりで合意する旨の、相手側の署名の入った合意書や仕様書を当方の生産や手配前に入手しておく必要があります。商品によっては見本だけではなく細かい規格(色ならばマンセルやPantone等)でサンプルの定義をすることが重要です。もちろん自社でも、相手の承認したとおりの商品を生産あるいは手配したかの記録をきちんと残しておきます。

また、2)については物損事故です。輸送中に破損したものならば貨物保険で対応します。CIF/CIP条件ならば、契約した損害保険会社と連絡を取り求償に向けた手続きを行います。条件がFOB/FCAやCFR/CPTならば相手が損害保険をかけているので、手続きを進めるように伝えます。

ただし、梱包強度が不足しているなどが原因の場合は保険支払いの対象外となることがあるので、商品の仕様だけでなく梱包仕様にもきちんとした対応が必要です。

次はお金のトラブルについて説明します。

 

 まとめ

海外トラブルは、事前に対策しておくことで防げるものもあります。トラブルという結果を起こす原因を考え、原因となるような事項の修正、変更、削除を行いましょう。

 

【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし) 

大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングサービスを、ジェトロや中小機構などの公的支援機関および民間企業向けに提供している。 

URL: https://sub.toro-llc.co.jp/ 

 

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