海外マーケティング支援を行っている合同会社トロの芳賀 淳です。
日本のあちらこちらで見かけるインバウンド観光客はよく街角に立ってスマートフォンで何やら検索しています。かれらは何をしているのでしょう?
観光とは違いますが商務用途で海外を訪れる際に、これがあると便利!な、あるいは、これがないとにっちもさっちも行かないアプリはあるのでしょうか?
海外出張でどんなアプリを使っていますか?
出典:合同会社トロ資料
執筆者の同業者に「海外出張でどんな機能のアプリが役に立ちましたか?一番役に立った機能を教えてください」と聞いてみました。返信結果を円グラフにしたのが上の図です。
- 海外出張の時期は、2023年5月以降(日本でのコロナによるマスク制限解除後)
- 出張回収は2回から8回(平均すると3-4回)
- 出張先は、北米、中国、インド、ベトナム、EU、東南アジア、他
1.移動アプリが必須か?
交通インフラの整備されている国や地域、そうでない地域がありますが、日本のような正確さの国はまずありません。そこで、取引先の事務所や生産現場を訪問する際に絶対に必要となるのが「足」です。世界的には米国発祥のUberが有名ですが、同じ米国ではLyftというアプリも利用されています。
回答結果の中から国別のお勧めアプリを紹介すると、インドはOla、中国はDidi、ベトナムやタイはGrab(シンガポールも)、という具体名が示されました。特に途上国では、行き先、遠回り、料金交渉を巡ってトラブルの多いのがこの業界ゆえ、安心かつ安全ならば利用をためらうことはありませんね。
1つだけ注意です。アプリをインストールする作業は出発前に日本で済ませておきます。現地到着後に手続きをすると、クレジットカードの登録と確認が時差の関係でうまく行かないことがあるようです。
2.移動以外によく使うアプリ機能
地図アプリ、具体的にはGoogle Mapがよく使われています。行き先や所要時間がざっとわかることで予定が立てやすくなります。また、空港を出た周辺の状況、ホテルの周辺、の下調べにも大いに役立つようです。
翻訳アプリの意外な利用方法として、現地の飲食店で現地語だけのメニューしかなかった時(写真無し)に効果絶大、という声がありました。
3.国際ローミングか、ポケットWifiか?
現地でデジタル機器を使用する頻度や時間にもよりますが、契約している通信キャリアの国際ローミングサービス料金と、ポケットWifiレンタルサービスのどちらが安いのかも事前に調べておきましょう。到着してすぐに空港で配車サービスを頼みたいのに電波状況が悪くて白タクに乗ってしまった、ということのないようにしましょう。
まとめ
コロナ禍後の海外出張に欠かせないものとして、現地の配車手配などのアプリがあります。移動だけでなく、飲食・買い物、宿泊、という機能のアプリも便利です。翻訳アプリの利用は(ビジネスでは)限定的のようです。
【プロフィール】
合同会社トロ 代表社員 芳賀 淳(はが あつし)
大手総合電機、精密機械メーカーにてベトナム他での海外販路開拓や現地法人設立などの海外業務に携わった後、合同会社トロを設立。豊富な海外業務・貿易実務経験を活かしたコンサルティングや研修サービスを、民間企業およびジェトロや大阪商工会議所などの公的支援機関向けに提供している。これら機関向けセミナー実績も多数有する。
URL: https://haga-school.thinkific.com